フリーランスとしてHRP(ヒューマンリソースパートナー)日中異文化経営コンサルタントして活動している金です。
プロフィール
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ある会合で日本企業の総経理とお話しすることがありました。その総経理は中国の方です。雑談をしていく中で総経理がぽつりと「日本人駐在員にがんばってもらわなければならない」と話されました。私はその一言が気にかかり総経理とさらに話を進めていきました。
その企業の従業員は200人を超えています。日本人駐在員は5人です。私は総経理に「日本人駐在員ががんばらないといけないと言うのは具体的にどういうことでしょうか?」と聞いてみました。すると総経理は「中国ビジネス、中国及び中国人への理解はもちろん何よりも自分たちの役割が何なのか?を知ることです」と答えられたのです。
赴任者の方々へ研修を行う時に「皆様の役割は何ですか?」と質問する事があります。赴任後自らの役割と責任を的確に把握しているか?正しく認識しているか?を確認するためです。
現地化が叫ばれる中、競争が激しく事業環境も大きく変化しています。中国マーケットに対する戦略の転換を含め現地法人における日本人駐在員の役割や責任も変化しています。日本人駐在員の役割とは一体何なのでしょうか?
前述の質問である方が「中国事業を伸ばすこと。売り上げと利益をあげること」と答えた方がいらっしゃいました。「なぜ売り上げと利益をあげなければならないのでしょうか?」と質問すると「会社にとってそれは重要なことだから」という返答でした。
事業計画があり約束された数字を目的とするならば売り上げと利益をあげるのは手段になります。事業計画や数字が手段だとすればその上には目的があるはずです。現地法人の存在意義を今一度考え、駐在員にしかできないこと、もしくは駐在員としてやるべきことが駐在員の役割ではないでしょうか?
日本人は言語化が苦手だと言われています。今一度ミッション(現地法人の存在意義)に立ち戻り自分自身の役割とは何か?またそれに伴う責任とは何か?を考えてみるべきではないでしょうか?売り上げと利益をあげるのは大事な任務だと思いますが俯瞰した視線を持つこともとても重要です。
前述の総経理が私との雑談の中で最後に「中国で中国人と同じ仕事をしているのであれば日本人駐在員がいる意味がなくなってしまう」と話されていました。
皆様は自らの役割と責任を的確に把握し正しく認識されているでしょうか?
また言語化できているでしょうか?
PS
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