こんにちは!
生産、物流現場カイゼン研究会中国支店の矢崎早人(やざき はやと)です!
2012年3月の定期カイゼン通信をお届けいたします。どうぞ宜しくお願い致します。
(矢崎の詳細プロフィールは以下でご覧下さい。
http://china.a-solsh.com/staff_details04.html)
日差しは少しずつ春めいてきましたが、まだまだ寒い日が続いています。本当
の春の到来が待ち遠しいですね。今年は年初から業績好調の声をよく耳にします。
このまま実り多き一年にしたいものです。
さて、当研究会では、元トヨタマンの方々と一緒に中国の生産現場、物流現場
でのカイゼン指導を行っていますが、トヨタ社内には取引先を決めるときの評価
シートなるものがあるのをご存知ですか?
実はコレ、無料で配布されている日本人向け情報誌「Biz Presso」にてご紹介
させて以来反響が大きかったので、定期カイゼン通信でもご紹介させていただき
ますね。
(既にもう皆さんがご活用済みでしたら重複になってすみません)
この評価シートでチェックする内容は、トヨタ生産方式(TPS)の視点でどこまで
達成できているか?になるのですが、
どんなチェック項目があるか一つ例を紹介しますね。
【先入れ、先出し】
1点: 物流の流れがない
2点: 先に入れた物が優先で使われているが、人に依存している
3点: 物流の動線が先入れ、先出しできるようにシステム化されている
4点: 在庫ストック期間がモニタリングされている
5点: 在庫ストック期間の均一性を維持するためのカイゼンをしている
皆さんの現場はどれに当てはまりますか?
このような項目が全部で26個ありまして、各項目に5ポイントを満点として点数
をつけていき、全体の平均が3ポイント以上だったら、トヨタと取引できる可能性
が非常に大きいと評価できます。
さて、このトヨタの評価シートですが、そのまま出すのもアレですので、当研究会
にて原文を中国の生産、物流現場に合わせてアレンジいたしました。
もし皆さんの現場でもチェックしてみたいということでしたら特別に
お譲りいたします。
このメール(
yazaki@a-solgp.com)に「トヨタの評価シート希望」と書いて
ご返送ください!
この評価シートを活用するメリットは3つ考えられます。
(1)トヨタと取引するかどうかは別として、今の自社の現場の実力を評価できる。
(2)現状の問題点がどこにあるのか気がつくことができる。
(3)問題点を社内で共有することでスタッフのモチベーションアップにつなげられる。
現在、当研究会が現場カイゼン指導を行っているお客様のところで、さっそく
この「トヨタの評価シート」を使った評価を行いました。
この「トヨタの評価シート」の上手な活用方法の一つとして、皆さん
にもご紹介させていただきますね。
このお客様は部品製造から組立までを一貫生産している日系の工場です。
部署は(1)機械加工、(2)組立加工の2つに分かれています。総経理は中国
在住7年の大ベテランですが、社内にはまだまだ改善できることが山ほどある
と考えていらっしゃいます。
この「トヨタの評価シート」を使った評価は、各部署から課長や係長を集めて合計
20名くらいで実施しました。
26個のチェック項目について、私が司会進行役を務め、一つひとつの項目に
ついてその意味の解説と各部署の得点の集計を行いました。
例えば、【先入れ、先出し】ができているかについて、機械加工は3点、組立
加工は4点といった感じです。
各項目について各部署が今の実力を冷静に評価しました。そして、総経理は
会社全体から見た評価点数を入れていきました。
全ての項目を終えたあと、全体の平均点数を計算します。機械加工は2.05
点、組立加工は2.42点、総経理は1.95点でした。総経理はやや厳しい
評価ですね。
どの部署も平均点が3点を下回っていますが、だからといってそれで終わり
ではありません。
現状を評価したら、次は目標の設定です!!
例えば、3か月後という期限を決めて、どこまで達成するかを一つひとつの項目
ごとに決めて行きます。
各項目に点数という基準がありますので、目標の設定がわかりやすいですね。
この会社では結果として、機械加工は3.00点、組立加工は3.10点、総経理
は3.00点でした。自然と3点に集約された形になりました。
会議のあと、総経理はやや興奮した表情で言っていました。
「わしも今回は反省せなあかんな。うちのスタッフはぜんぜんダメやと思う
とったけど、よくわかっとるやないか!」
これまで総経理が多くの時間と費用をかけて教育してきた現場のスタッフたちは
、総経理が思っていたよりも深く問題点を認識していいて、そのカイゼンに
対して前向きだったというのです。
トヨタの評価シートは総経理と現場スタッフの距離を縮める効果もあると
言えそうですね。
もし皆さんの現場でもチェックしてみたいということでしたら特別に
お譲りいたします。
このメール(
yazaki@a-solgp.com)に「トヨタの評価シート希望」と書いて
ご返送ください!
このトヨタの評価シートはエクセルで作成されていて、平均点が自動集計できる
ほか、部署別の現状と目標を分けて記入できるようになっています。
中国語と日本語の両方がありますので、すぐに関係者を集めて評価会議を
開始することができます。
いかがでしょうか?もちろんトヨタ生産方式が唯一の評価基準ではありませんが、
自社の現場の見直しの良い機会として活用されてはいかがでしょうか?
なお、皆さんの現場の評価は、私たち生産、物流現場カイゼン研究会
中国支店もお手伝いできます。
一緒に皆さんの現場を訪問し、評価シートに基づいたチェックを
いたします。また同時にその結果についての総評や今後の課題について
アドバイスさせていただきます。
もしご希望でしたらこのメールにご返信くださいね。
皆さんからのご連絡お待ちしております!
生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店
矢崎早人
2012-3-16
==== この定期カイゼン通信の目的 ========
この定期カイゼン通信は、生産現場、物流現場で孤軍奮闘されている方へ、また、
日本で中国のオペレーションを管理している方へ少しでもお役に立てればと思い
、発行させていただいております。我々は、生産現場、物流現場向けの業務
カイゼンのためのシステムを製造販売しておりますが、システム導入に限らず
皆様のご苦労、問題を解決する事を第一の仕事としております。
コストカイゼンを含めた様々なカイゼン事例がたくさん蓄積されています。そ
の事例を皆さんでシェアすることが、最短距離での解決方法ではないかと思い、
ニュースレターを発行しています。お問合わせや、お聞きになりたいことが
ありましたら、このメールに直接返信して頂いて結構です。
当研究会では、しつこい売り込みは一切ないので、安心してお問い合わせ下さい。
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当研究会の理念は「感謝」です。
当研究会の仕事は、「現場で起こった問題をトヨタ生産方式(TPS)やITを活用して
解決し感謝される事」です。現場で困ったら、まずはご一報を!!相談無料です。
http://www.a-solsh.com/kaizen/kaizen.php
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担当:池田 日本語、中国語両方OKです!!
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