フリーランスとしてHRP(ヒューマンリソースパートナー)日中異文化経営コンサルタントして活動している金です。
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様々な現場で日本人駐在員の方々と話すと「中国人社員は自分たちの言っている事を本当に理解してくれているのだろうか?」と言う話題になります。
中国以外の海外で駐在された方は中国ほど日本語が通じる所はないとも言われます。本来は中国語で話すのが一番いいのはわかっていても日本語が通じる社員が多くついつい日本語で話し「本当に理解してくれているのか?」と不安になる事が多いようです。
■日本人のコミュニケーションは「推測」「期待」「テレパシー」
日本人のコミュニケーションの特徴は「推測」「期待」「テレパシー」です。同一民族、同一会社、同一言語という環境の中で長い時間を共に過ごす事によって「こうしてくれるだろう」「こう考えてくれるだろう」「これは言わなくてもわかるだろう」となります。日本人どうしだと細かい所まで言語化する必要はなく、お互いをわかり合える関係であると言えます。また仕事以外の雑談を多くしている事によって考えている事、期待している事を読み取れるのも大きな要因のひとつです。
■日本語は話せても・・・
日本企業の中国人社員は流暢な日本語が話せる人が多いのも確かです。語学はコミュニケーションの大きなツールですがスキルとしての語学は出来ても意図や背景を読み取るのは違った事であり、です難しい部分があります。他の語学でも言える事ですが発する言葉の意味や内容を本当に理解するためには文化や生活を含め総合的に理解しなければなりません。通訳や翻訳で言葉の意味だけを直訳しても通じない事があるのはこのためです。
■背景や概念をどう伝えるか?
言葉の障壁はなくても意図を含めた背景や概念を説明するのは容易ではありません。また説明するためには言語化していなければ伝える事そのものが難しくなります。例えば報告・連絡・相談は報連相と言われ日本企業では然るべきタイミングで然るべき内容を然るべき相手に対して行わなければなりません。
やっかいなのはこの「然るべき」です。報連相にもレベルやタイミングがあり日本人は数々の場面で経験している事によってそれを理解しています。中国人社員は報連相の意味は理解していてもレベルやタイミングを含めその使い方や内容を含めた「然るべき」の詳細までは理解していない事が少なくありません。
ではどのように伝えればいいのでしょうか?概念や背景を言語化し伝えるのが前提になりますが具体的なエピソードや事象を交えながら物語として伝えるのもひとつの方法です。「然るべき」はどういう状態でどういう内容をどう伝えてくれれば一番いいのか?具体的に「例えば・・・」とエピソードを交え伝える事によってよりイメージがわきます。
伝えたつもりが伝わっていない。理解していたと思っていたのが理解していなかったのは伝え方に問題があるのかもしれません。
皆様は「然るべき」をどのように伝えているでしょうか?
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