フリーランスとしてHRP(ヒューマンリソースパートナー)日中異文化経営コンサルタントして活動している金です。
プロフィール
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■A総経理からの相談
友人としてお付き合いをしているA総経理。
ある日A総経理から連絡をいただきました。
「うちの会社は中国に進出してまだそれほど日が経っていません。事業展開を含めてまさにこれからです。会社は人ですよね。今後の事業を見据えてとにかく優秀な人を採用したい。一度相談に乗ってくれませんか?」
私は現在経営・人事コンサルティング業を主体とし、人材紹介は行っていないのですが旧知の仲という事もありまずはお話をという事ですぐにAさんに会いに行きました。
Aさんはとてもエネルギッシュで快活な方。駐在員として中国市場を攻略すべく送られてきたエースです。
「優秀な人」が欲しい。
私はまず進出の背景や会社の設立を含めたヒアリングを始めました。
Aさんは自社の歴史や進出の背景を事細かに話してくれました。
話しが一段落し、「人」の話しになったのですが、これまでとても元気に話していたAさんの様子が少し変わりました。
■口をついて出る『優秀な人』という言葉
採用の話しになったとたん、それまで意気揚々と話していたAさんの様子が変わりました。
「とにかく『優秀な人』が欲しい。」
「『優秀な人』を採用して事業を拡大したい。」
と話していたのですが、私が会社概要や福利厚生や賃金などの条件を含め概要や背景をヒアリングすると総経理はそれまでの様子とは打って変わり、
「うちは社員がまだ20名足らず、会社の知名度もないし、『優秀な人』であっても高い給料を出せる訳でもない。会社の場所も交通の便も良くないし、就業規則はあるけど、人事制度はまだない。競合と比べて商品も差別化できているとは言えない。みんなは一生懸命頑張っているけれど正直半年経って不安の方が大きく、どうしようかと思っている、でも『優秀な人』を採用できれば何とかなると思っているんだ。」と出てくるのはマイナスの言葉ばかりでした。
私は一息ついてAさんに
「御社は中国に何をしにきたのですか?」と質問しました。
Aさんは少し驚いた様子で「それは金さん、事業拡大ですよ」と答えられたのです。
■『優秀な人』を事業戦略から落とし込む
私はAさんに「原点に戻り本社の意向と現地法人の事業戦略をもう一回考えましょう」と提案をしました。
中国の変化は激しく、業界やマーケットの状況も日々変化しています。市場における日本企業の位置付けも変わって来ています。そんな中、中国に進出した目的は何か?中国で何を実現したいのか?そのためにはどのような組織編成をして、人材を活かすためにどのような制度を構築し、どのような人材を採用するべきなのかを落とし込む必要があります。
現在の中国における進出時期と企業の発展のステージにおいて今はどのステージでどの段階なのか?目指すべきは売り上げなのか?利益なのか?シェアなのか?物を作るのか?物を売るのか?独自路線なのか?提携するのか?
任期が決まっていない中、駐在期間で何を達成するのか?何を実現するのか?
採用においても赤字覚悟で投資をするのか?中途採用主体で、まずは経験のある幹部を採用し売り上げを確保するのか?初期段階において駐在員を増やし、ノウハウを伝授しながら幹部を育成するのか?
全ては中国に何をしに来たのか?また何を目指そうとしているのかという事業戦略にかかっています。
3年、5年先を見据えて今やるべき事は何なのか?総経理の役割は何なのか?をもう一度考えましょう!
何よりもまずは「優秀な人」の定義を考え言語化する事です。
優秀な人が必ずしも御社の事業発展に貢献してくれるかどうかはわかりません。
『優秀な人』を採用したいけど環境や条件が悪いと言っていても何も始まりませんよとも私は伝えました。
A総経理は目をぱちくりさせながら、「そうですね。事業を拡大する事だけが目的になっていました。その前にもう一度中国で何を実現するのか考えてみます。」といつもの快活な様子になり、笑顔になっていました。
「優秀な人」はたくさんいますが「会社に合った優秀な人」を採用すべきです。
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