こんにちは！
生産、物流現場カイゼン研究会中国支店の矢崎早人（やざき はやと）です！
２０１１年５月の定期カイゼン通信をお届けいたします。どうぞ宜しくお願い
致します。
（矢崎の詳細プロフィールは以下でご覧下さい。
http://china.a-solsh.com/profile04.html ）
いよいよ上海も気温30度を超える季節がやってきました。
例年よりも肌寒い日が続いていましたが、ここで一気に暑い夏が到来ですね！！
先日、強い日差しの中を出勤していたら、包丁研ぎのおじさんが、マンション
住まいの家の中華包丁を研いでいる姿を見つけました。
ちょうど我が家の包丁も切れが悪くなってきたので、さっそく砥石を買いに行
って自分で研ぎました。それほどうまくできませんでしたが、前よりは切れ味
がいいです。
私は料理人ではありませんが、料理人にとって包丁は命の次に大事な仕事
道具ですよね。
美容師も自分のハサミの手入れは欠かさないと聞いていますし、大リーガ
ーのイチローが自分のグラブを丁寧にメンテナンスする話はとても有名です。
一方、製造現場では穴をあける機械や削る機械にたくさんの刃物が使われ
ています。
刃物などの工具の管理はモノづくりの基本だ！と私は声を大にして言いた
いところですが、中国の多くの製造現場で刃物が粗末に扱われている姿を
目にします。。。
ところで○○さんはトヨタ自動車の製造現場に刃物の専門家が居
ることを知っていますか？
トヨタ社員の1万人に一人くらいの割合で存在しているらしいのです。
毎日の仕事は、現場で使われている刃物のメンテナンスとそのカイゼンです。
まずは切れなくなった刃物の研磨です。グラインダーを使って研磨します。
そして、次はもっと効率良く加工できるように刃物の種類を変えたり、切削条
件を研究したりするそうです。
特に新素材や複雑な形状の部品の加工のときは大変忙しいようです。
実は当研究会には、かつてトヨタ自動車で刃物担当をなさっていた中野章さ
んという方がいらっしゃいます。
中野さんは刃先の形状や切削時の音、加工した後の製品の状態を見ただ
けで、どこに問題があり、どうカイゼンすればよいかがすぐにわかってしまいます。
最近、久しくお会いしていなかった「THE職人」です。
あれだけ声高らかに作業の平準化を進めているトヨタ自動車の中に、この
ような職人が存在していることに私はとても驚いた一方で、少しだけほっとし
た感じもありました。
やっぱり職人の技はモノづくりの現場から捨て去ることはできないのだなと。。。
中野さんは言います。
「刃物の管理を馬鹿にしてはいけない。刃物は品質や納期への影響がとて
も大きいからだ。」
確かにそうですよね。刃物が切れなければ生産効率は落ちますし、また無
理な切削条件で加工して、例えばドリルが折れてしまったら、その後始末に
多大な労力と時間を費やす
こととなり、納期に間に合わない事態にまで発展してしまいます。
現在の加工機はほとんどが数値制御されていますので、トヨタの現場には
中野さんのような職人だけでなく、科学的に分析してカイゼン策を裏付ける
役目の人達もいるようです。
職人の勘をデータと照らし合わせ、最適解を導いていくのが仕事になります。
中野さんはトヨタ自動車を退職後、中国やロシアなどの製造現場で数多くの
カイゼン指導を行ってきた経験があります。
普通の職人と違って、職人の勘をデータで説明できる能力を身につけてい
るので、現場カイゼン指導はとても効果的ですよね。
先日、とある製造現場で中野さんと一緒にカイゼン指導をする機会がありました。
その時はドリルの研磨について、現場スタッフに講義と実習を行いました。
ドリルにはシンニング（ドリルの刃の反対側をグラインダーで削り落とす加工
のこと）が必要で、シンニングを入れることで切れ味がずいぶん変わってくる
のですが、その現場のスタッフはほとんどシンニングを入れていませんでした。
中野さんは最初に刃先の拡大写真を使って正しいシンニングの入れ方を講
義しました。
次に現場でグラインダーを使って正しいシンニングの入れ方を実演し、現場
スタッフにも練習させました。
みんなそれぞれ独自のやり方でやってきたので、なかなか矯正が難しかっ
たのですが、中野さんは研磨する音や手の動かし方でうまくできているかを
判断し、適切な指導をしていきました。
中野さんは言います。
「刃物は安くない。きちんと管理して在庫を減らすだけでものすごいコストダ
ウンになるんだ。」
過去のカイゼン指導事例では、毎月100万円～120万円かかっていた刃物
のコストが、指導後に20万円～30万円まで削減したこともあるそうです。
約5分の1まで経費削減できるのなら、確かに馬鹿にならないですよね！！
○○さんの現場では刃物をお使いになっていますか？
もしかしたらお使いになっていないかもしれませんが、お知り合いで刃物を
使用されている製造現場の方がいらしたら、ぜひこの定期カイゼン通信の
内容を紹介してください！！
なぜなら、
当研究会では、毎月３社限定で、刃物カイゼン無料診断を実施することにし
たからです！！
これは何かというと、
中野さんが刃物を使っている製造現場を訪問し、刃物の管理方法や切削条
件の設定など、現状を診断してカイゼン策をご提案します。
品質と納期に影響する大事な工具だからこそ、馬鹿にならないコストをかけ
ているわけですが、それをもっとよくするためには、現状を正確に把握する
ことが必要です！！
本当はもっとたくさんの製造現場を回りたいのですが、中野さんのスケジュ
ールがけっこう詰まってしまっているので、毎月３社限定！とさせていただきました。
お申し込みはこのメールに返信いただければOKですので、ご興味がありま
したらまずはご一報ください。訪問できるかどうか調整いたしますね。
○○さんからのご連絡お待ちしております！
生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店
矢崎早人
2011-5-23
＝＝＝＝ このニュースレターの目的 ＝＝＝＝＝＝＝＝
このニュースレターは、生産現場、物流現場で孤軍奮闘されている方へ、また、
日本で中国のオペレーションを管理している方へ少しでもお役に立てればと思
い、発行させていただいております。我々は、生産現場、物流現場向けの業務
カイゼンのためのシステムを製造販売しておりますが、システム導入に限らず
皆様のご苦労、問題を解決する事を第一の仕事としております。
コストカイゼンを含めた様々なカイゼン事例がたくさん蓄積されています。そ
の事例を皆さんでシェアすることが、最短距離での解決方法ではないかと思い、
ニュースレターを発行しています。お問合わせや、お聞きになりたいことがあ
りましたら、このメールに直接返信して頂いて結構です。
当研究会では、しつこい売り込みは一切ないので、安心してお問い合わせ下さ
い。
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当研究会のＨＰはこちら！！
http://www.a-solsh.com
ご連絡は中国からは400-604-1765 フリーダイヤル、24H365日受付中、
日本からは＋86-21-6440-1765 86-21-6440-1765
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