おはようございます!
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会の池田です。
(私のプロフィールは
こちら)
今週の「Weekly 現場カイゼンブログ」をお届け致します。
これは「トヨタ 仕事の基本大全」という中経出版社が発行している本の中から、生産現場、物流の現場でお仕事されている方々にお役に立てる情報を毎週一回当研究会の研究員から配信するものです。
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本の詳細はこちら
さて突然ですが、あなたは自分の部下が何かミスをしてしまった時、その部下に対して第一声はどのような一言をかけますか?
本日は「トヨタ 仕事の基本大全」の中でふと目に入ったある言葉に非常に感銘を受けたため、自分の過去を思い出しつつ比較しながらその言葉をお伝えできたらと思います。
私は前職で半導体製造装置メーカーのフィールドエンジニアをしており、常に設備の故障と戦っておりました。
私の扱っていた設備は半導体の前工程のテスト工程にあたる部分を担う設備で、WaferにProbe(剣山みたいなイメージです)を数十ミクロンオーダーで当ててWaferを計測するという超精密機械でした。
こういった設備というのは少しミスをするだけでたちまち大量の不良品を製造する設備へ変身します。
例えばこの設備で言えば、設備の修理中に誤って六角レンチのような工具をガイドレールの上に落としたとします。
傷は見ても触っても分からないため報告せずにそのままにします。
すると位置の精度が狂っていて間違ったところにProbeを打つ設備に変身していて大量の不良品を生み出すことになるのです。
これは私の例ですがあなたにもこのようなことはありませんか?
恐らくこれを読まれている方は大半が工場、現場の管理クラスの方だと思うので、このようにミスを隠されて不良品が流出し、不良原因の調査をするとミスを隠した人がいたせいでここまで炎上してしまった、というケースです。
………
どうですか? 思い当たることはありませんか?
ではどうやったらこのようにミスを隠す人間が減っていくのでしょう?
少しあなたの昔を思い出してみてください。
もしかしたらあなたにも現場で先輩と一緒にバリバリやっていた頃に、このようにミスを隠していて後で炎上、といったことがあったのではありませんか?
その当時を思い出して自分だったら当時こうしてくれればミスを隠さなかったのに、ということはありませんか?
恥ずかしながら自分のことを例にあげて話をさせて頂きたいと思います。
当時私もミスを隠したことがありましたが、それは単純に言えなかったのです。
報告をすると
「そもそも何故その作業をしたのか?」
「その前に報連相が足りていないからこういうことになるんだ!」
というように言われるのが単純に嫌だったためです。
だからその場は隠すのですが、結局後でもっと酷いことになって自分の身に降り注ぎます。
えっ? あとでもっと酷いことになると分かっているのに何故隠すのかって?
それは隠した後にもっと酷いことになるということまで頭が回らないから、です。
だから隠すのです。
しかしやはりミスは全て報告して共有し、炎上しないようにするのが理想です。
そこで今回感銘言葉が登場します。
以下は「トヨタ 仕事大全」からの抜粋です。
CHAPTER_6 LECTURE 「失敗事例はどんどん共有する」
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「私がいたプレスの工程では、ひびが入るなど不良の兆候があったら、どんな小さなひびでも必ず報告しなさいと徹底していました。
それを報告してくれた人に対しては、
『
報告してくれてありがとう』
と握手をしながらお礼を言ったり、ケースによっては報奨金を出すこともありました」
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ミスを報告してきた部下に対してむしろ『ありがとう』と言ってくれる上司。
こんな上司がいたらミスの報告が多少なりとも増えそうではありませんか?
しかもミスという奴は大きなカイゼンに繋がるアイデア、ヒントの塊みたいな奴です。
侮れません。
それが
お金をかけずに部下との接し方を変えるだけで手に入るようになるのです。
合理的に考えればとてもオイシイ自主カイゼンだと思いませんか?
(ただもしかしたら最初はストレスが増えてしまうかもしれませんが…)
あと最近Twitterで話題になっている部下に対する上司の対応の心構えにこんなものがあります。
https://a.k3r.jp/a_sol/37137H3052C76
部下の『ほう・れん・そう』に対する上司の『
お・ひ・た・し』
この『お・ひ・た・し』というのは、
お:怒らない
ひ:否定しない
た:助ける(困り事あれば)
し:指示する
の4つを指す言葉だそうです。
部下にとってはとても相談しやすい上司、風通しの良い上司になるため結果的にミスなども早めに報告してもらえる関係が出来そうではありませんか?
『
お・ひ・た・し』と『
ありがとう』という言葉
このカイゼンにはお金はかかりません。
是非これらを実践して風通しの良い現場を目指していって下さい!
今週も読んで頂きありがとうございました。
P.S.
こんな管理職をウチでも育成したい! と思われた方。
12/19(火),20(水)に当研究会が開催するカイゼン塾にて管理監督者育成のための講義を行うのですが、ご興味ある方は無料見学に来てみては如何でしょうか?
総合案内資料
時間は9:00〜17:00、講義はトヨタOB直々の元、通訳を介して行われるため見学は日本語、中国語どちらでもOKです。
ただ現在すでにお申し込みがあるため
残り限定5席とさせて頂きます!
ご興味ある方は池田(
ikeda@a-solsh.com)までご連絡下さい!
ご連絡お待ちしております!
P.P.S
この『ありがとう』を現在のトヨタ自動車 張 富士夫さんが実践された実例が記事になっていたので以下に載せておきますね。
https://a.k3r.jp/a_sol/37137H3052C78
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会 中国支店
池田 竜貴
==== この定期カイゼン通信の目的 ========
この定期カイゼン通信は、生産現場、物流現場で孤軍奮闘されている方へ、また、日本で中国のオペレーションを管理している方へ少しでもお役に立てればと思い、発行させていただいております。我々は、生産現場、物流現場向けの業務カイゼンのためのシステムを製造販売しておりますが、システム導入に限らず皆様のご苦労、問題を解決する事を第一の仕事としております。
コストカイゼンを含めた様々なカイゼン事例がたくさん蓄積されています。その事例を皆さんでシェアすることが、最短距離での解決方法ではないかと思い、ニュースレターを発行しています。お問合わせや、お聞きになりたいことがありましたら、このメールに直接返信して頂いて結構です。
当研究会では、しつこい売り込みは一切ないので、安心してお問い合わせ下さ
い。
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当研究会の理念は「感謝」です。
当研究会の仕事は、「現場で起こった問題をトヨタ生産方式(TPS)
やITを活用して解決し感謝される事」です。現場で困ったら、まずはご一報を!!
相談無料です。
https://a.k3r.jp/a_sol/1861F1131C
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https://a.k3r.jp/a_sol/1861F1131C0
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