こんにちは!
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会の矢崎早人です!
(矢崎の詳細プロフィールはこちら!
http://china.a-solsh.com/staff_details04.html)
※このメールは上海から発信しております。
4月8日、日本のコンビニエンスストアをリードしてきたセブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長(83歳)が突然引退を宣言しましたね。
どうしたの!?と思って会見の内容を見てみると、コンビニエンス事業を手がけるセブン-イレブン・ジャパンの社長(58歳)を退任させる人事案のゴタゴタの結果だったようです。
企業内の恥部をそこまで詳細に説明しなくてもいいように思いましたが、大企業のトップであっても、またすばらしいビジネスモデルを構築したリーダーであっても、いつかは衰える時が来るんだなと感じました。
子どものころに学んだ「平家物語」の冒頭にある下記の言葉を思い出しました。
『おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ。』
トップの仕事はビジネスの仕組みづくりと後継者の育成だと、誰かが言っていましたが、まさにその通りだなと思います。
日本にコンビニエンスストアが誕生して40年以上が経ちます。
その歴史の中で、セブンイレブンは常に顧客のニーズに応える新しいサービスと商品を提供してきた会社だと思います。
上海では、セブンイレブンよりもローソンやファミリーマートの方が店舗展開において優勢ですが、個人的にはセブンイレブンにもっと多く立地してほしいと願います。
コンビニエンスストアを始めとするフランチャイズの仕組みは、水平展開による事業発展を実現するビジネスモデルです。
フランチャイザーが一定の条件でフランチャイジーに営業権を与え、対価としてロイヤリティを受け取ります。
一方、フランチャイジーは、フランチャイザーがもっている商標や営業ノウハウを使って収益を上げることができます。
フランチャイズの仕組みが成功するための条件は、これをやれば確実に利益が出る運営のノウハウをいかに標準化するかだと思います。
誰がやっても同じ品質になるような作り方、誰でも上手くなれるような教育方法など、運営のノウハウは多岐にわたります。
この標準化が曖昧だと、フランチャイジーが勝手なことをやり始め、商品やサービスの内容がバラバラになり、また品質も落ちていき、ブランドの価値が下がり、全体が地盤沈下してしまうことになります。
上海でも日系の飲食店が多数進出していますが、開店した当初は日本のブランド通りのサービスと味の品質を享受できますが、時間が経つうちにローカル度合いが強くなり、自然と客足が遠のくことがよくあります。
多くのフランチャイザーがやっているように、標準化をしたあとの維持とカイゼンは継続的に、そして粘り強く進めて行く必要がありますね。
さて、当研究会が進めているのは、生産、物流現場のカイゼンなのですが、カイゼンの水平展開が上手く行っている現場には理由があると思います。
例えば、トヨタ自動車では、良いアイディアを社内で水平展開する際に、トップダウンで全ての現場に徹底するのだそうです。
エンジンバルブを2バルブから4バルブに変える際、有無を言わさず一気に変えたとか、また、新しい型式の製品が出れば古いものは潔くあきらめ、製造ラインも刷新するのだそうです。
これは当研究会のカイゼン指導者であるトヨタのOBの先生から聞いた話です。
一方、水平展開が苦手な会社では、新しい型番や製品が出ても古い製品群を捨てられず、結局製品アイテム数が増えてしまって現場の管理が複雑になり、また在庫も増えてしまうという悩みを耳にします。
メーカーとしては製造者責任もあるし、またお客様から要望もあるからなどの理由で、なかなか捨てられないですよね。
トヨタでもすぐにはやめられない状況がありますので、古い製品群は関連会社や海外の工場に移管させていくそうです。
製造ラインの刷新は多額の投資を伴うものなのですが、それでもあえてやるというのは、定期的に作りかえることで人材育成につながり、会社組織を活性化する効果があるからではないかと思います。
このようなトヨタの話を聞いて、私は水平展開の上手な会社のポイントは2つあるのではないかと思います。
1.水平展開が上手な会社は捨てるのも上手
2.水平展開は利益に注目してトップダウンで実施する(目的は利益の増大であり、水平展開はあくまで手段である)
カイゼン活動の水平展開については、過去に書いた定期カイゼンもご参考ください。
「カイゼン活動を横展開するにはどうすればいいか知っていますか?」
http://www.a-solsh.com/mg/mailmagazine101.html(日本語のみ)
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
これまで定期カイゼン通信でご案内していた「現場カイゼン塾 実践編」ですが、4月からスタートしました。お陰様で定員を上回る30名となりましたので、2クラスに分けています。
http://www.a-solsh.com/kaizenjuku_jitsumu2.php
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それではまた、皆さまのお役に立ちそうな情報があったら配信させていただきます。
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会
矢崎早人
==== この定期カイゼン通信の目的 ========
この定期カイゼン通信は、生産現場、物流現場で孤軍奮闘されている方へ、また、日本で中国のオペレーションを管理している方へ少しでもお役に立てればと思い、発行させていただいております。我々は、生産現場、物流現場向けの業務
カイゼンのためのシステムを製造販売しておりますが、システム導入に限らず皆様のご苦労、問題を解決する事を第一の仕事としております。
コストカイゼンを含めた様々なカイゼン事例がたくさん蓄積されています。その事例を皆さんでシェアすることが、最短距離での解決方法ではないかと思い、ニュースレターを発行しています。お問合わせや、お聞きになりたいことがあ
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