こんにちは!
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会の矢崎早人です!
(矢崎の詳細プロフィールはこちら!
http://china.a-solsh.com/staff_details04.html)
※このメールは上海から発信しております。
春節の休暇が明けて、今年もまた人材の流動性が高くなっているようです。
中国経済の変化の影響からか、仕事を探している人の質も変わってきているような気がします。
えっ!こんなに実績と能力のある人が、こんな条件で仕事を探しているの?という感じで。
さて、企業の人材採用は大変な時間と労力を必要とするものですが、採用した人材に対する教育もまた大きなエネルギーを必要とします。
私が上海に来たばかりの頃、日本人の先輩社員から教えられたことは今でも忘れません。
私は中国人部下から見積書の内容確認依頼のメールを受け取ったところでした。
先輩は言いました。
「矢崎さん、見積書を見てOKの返事を出しただけではダメですよ。お客様に提出してくださいというところまで書かないとやってくれませんから。」
つまり、見積書の内容がOKだという返事をすれば、当然、その後はお客様に提出するだろうと私たちは思うわけですが、それをあえて言わないと部下はやってくれないというのです。
前提となる常識が違う。
私はそれを知ってから、メールの返信を出すときは、必ず次に何を行動すればいいかまで丁寧に書くようにしています。
もちろん、言わなくてもやってくれる人はたくさんいますが、言ったほうがより安全ですよね。
中国の生産、物流現場を訪問すると、日本人総経理や管理職の方々から嘆きのコメントを聞くことがあります。
「うちのスタッフは現場で私が注意したことはその場で直すけれど、それと同じことが他の場所で起こっていてもぜんぜん気がつかないんですよ!!!」
これは実感として私はよくわかります。
指摘している側は目の前の問題は一つの例であって、同様の問題がある場合も同じように対応してほしいと思って言っているわけです。
一方、指摘された側は、目の前の問題が悪いのであって、そこさえ直せばよいと考えているわけです。
このギャップはなかなか埋まらず、人材の流動によって、それはどんどん広がっていく可能性もあります。
では、どうすればいいのか?
私は妻との何気ない会話から1つのヒントを得ました。
私の妻は上海のアメリカン・スクールで教員補助をやっているのですが、「熱の伝わり方」について小学生に教える授業を担当したそうです。
私はすっかり忘れていましたが、熱の伝わり方には、3種類ありますね。
1.伝導
2.対流
3.輻射(放射)
私の妻は日本の小学校の学習指導要領とアメリカの教科書とを見比べて、あることに気が付いたそうです。
それは、アメリカではこの3種類の熱の伝わり方について、最初に言葉を教えるのに対し、日本では教えないようなのです(小学生のうちは)。
日本では、伝導については、スプーンの端に火を当てると、その反対側も熱くなるということをイラストや写真を使って教えます。
でも、それが「伝導」だとは教えない。
対流についても水を入れたビーカーに下から火を当てている絵や画像を使って説明します。
時には実験をして教えることもあるでしょう。
でも、それが「対流」だとは教えない。
こう説明すると、私もそういう画像や映像が頭に浮かび、熱の伝わり方を教わった時の記憶が呼び起こされる気がします。
一方、アメリカの教科書では、初めに明確に「伝導」、「対流」、「輻射(放射)」という言葉を教えて内容を説明するものの、実験はあまりしないそうです。
言葉は概念を伴って初めて意味を成すと言われますので、一番良いのは、日本式とアメリカ式のミックスではないかと思いますね。。。
私は妻からこの話を聞いてからふと考えました。
これは生産、物流現場のカイゼン教育でも同じことが言えるのではないかと。
生産、物流現場を日本人の管理者が巡回したときに、5Sができていないことやムダな作業をやっていることに気が付き、それを指摘することが多々あると思います。
その際、いつも同じことを指摘したり、あるいは指摘しないとやらないといったことでイライラすることもあろうかと思います。
これは指摘する側には、5Sがよくできている理想の姿や何がムダであるかをイメージできているのに対し、指摘される側は、そのベースとなる知識や経験が無いために、言われたことを表面的にしか捉えられないのではないかと思うのです。
つまり、ここでも前提となる常識が違っているのです。
解決方法としては、まず前提となる常識を合わせることだと思います。
「熱の伝わり方」の教育のように、例えば、ムダな作業をなくすために、最初に現場作業には7つのムダがあることを教えるとよいのではないでしょうか!
つまり、
1.造りすぎのムダ<見込みで先行生産する>
2.手待ちのムダ<仕事に余裕、指示待ち、材料待ち、干渉等>
3.運搬のムダ<滞留、迂回運搬、積替え>
4.加工そのもののムダ<付加価値を生まない加工>
5.在庫のムダ<スペース増、運搬具増、経時変化(品質劣化)>
6.動作のムダ<付加価値を生まない動き(歩行、取る、置く)>
7.不良品、手直し発生のムダ<原材料、工数、エネルギーの損失>
ですね。
そうすれば、現場で管理者が指摘したことの意味は理解されやすくなると思いませんか?
もしかしたら、そんなことはとっくに教えたけど、それでも変わらないんですよ!という反対意見があるかもしれません。
確かに、7つのムダを教えればすぐにできるようになるほど簡単ではない!と私も思っています。
この教育について、もっと良いのが実体験を伴う学習だと思います。
そして、その中で成功体験を積むことが重要だと思うのです。
そこで、今回、特におススメしたいのが、現場カイゼン塾です。
現場カイゼン塾は、成功体験を伴う体験学習ができる中国で唯一の場です。
URLは下記をご覧ください。
http://a-solsh.com/kaizenjuku_jitsumu2.php
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受講生の方々からは下記の成果報告があります。
「サプライヤの見直し、短納期化を実現し合計600万元の人員・在庫削減を達成」
「投資資金ゼロで1ラインから3名の省人化達成・33%の生産性UP」
「梱包カイゼンを行い年間44万元の梱包費低減!」
「社内5S活動が新たにスタートし、全社的な運動として定着してきた」
「塾で学んだ内容を元に今は社内で講義を担当するようになりました」
まさにたくさんの結果を出しています。
おかげさまで、これまでの卒業生は約300名になりました。
この現場カイゼン塾は社内で自らカイゼンを実行することができ、また社内のカイゼン推進者となって、教育できる人材を育成することを目的にしています。
講師は元トヨタ自動車トレーナーの梅津隆男先生です。
元トヨタ自動車の方が指導者となっている講座は中国で他にありません。
対象としているのは、管理監督者となります。
現場の作業者でもよいのですが、班長、係長、主管、経理クラスが参加した方が高い学習効果があるようです。
そして、新しい期の現場カイゼン塾が4月14日からスタートします。
毎月2日間×3回の計6日間のコースとなります。
http://a-solsh.com/kaizenjuku_jitsumu2.php
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どのような内容を教えるかについての詳細も上記URLをご覧いただきたいのですが、もしかしたら、いろいろなご質問があるかもしれません。
その際はこのメールに返信する形でお問い合わせください!
お名前:
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その他、お電話でも受け付けております。
お問い合わせお電話番号:+86-21-6440-1765
実は4月開講の現場カイゼン塾のお申込者が既に半分以上埋まっております。
残りあと8名となっていますので、お早めにご連絡ください。
それではまた、皆さまのお役に立ちそうな情報があったら配信させていただきます。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
一般社団法人 生産、物流現場カイゼン研究会
矢崎早人
==== この定期カイゼン通信の目的 ========
この定期カイゼン通信は、生産現場、物流現場で孤軍奮闘されている方へ、また、日本で中国のオペレーションを管理している方へ少しでもお役に立てればと思い、発行させていただいております。我々は、生産現場、物流現場向けの業務
カイゼンのためのシステムを製造販売しておりますが、システム導入に限らず皆様のご苦労、問題を解決する事を第一の仕事としております。
コストカイゼンを含めた様々なカイゼン事例がたくさん蓄積されています。その事例を皆さんでシェアすることが、最短距離での解決方法ではないかと思い、ニュースレターを発行しています。お問合わせや、お聞きになりたいことがあ
りましたら、このメールに直接返信して頂いて結構です。
当研究会では、しつこい売り込みは一切ないので、安心してお問い合わせ下さい。
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当研究会の理念は「感謝」です。
当研究会の仕事は、「現場で起こった問題をトヨタ生産方式(TPS)やITを活用して解決し感謝される事」です。現場で困ったら、まずはご一報を!!相談無料です。
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生産,物流現場カイゼン研究会 中国支店
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